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【シンガポール】東南ア当局、特許の優先付与で連携[経済](2019/08/29)

シンガポールの知的財産事務局(IPOS)は28日、東南アジア諸国連合(ASEAN)8カ国の知的財産権(IP)関連当局と、ロボット工学など特定分野の最先端技術の特許権を優先的に付与することで合意した。ロボットやITを活用して製造業の生産効率化を図る「インダストリー4.0」を域内で促進する取り組みの一環となる。

対象となるのは、フィンテック(ITを活用した金融サービス)、サイバーセキュリティー、ロボット工学などの新興技術。◇マレーシア◇インドネシア◇タイ◇フィリピン◇ベトナム◇ブルネイ◇カンボジア◇ラオス――の知財当局と合意した。試験的に今後2年間実施する。

9カ国の知財当局は、各国の企業が域内の他国で特許を出願する際の手続きの簡素化でも合意した。ASEAN諸国間の実質的な特許審査ハイウエー(PPH)である「ASEAN特許審査協力(ASPEC)プログラム」の下で、国際調査機関(ISA)や国際予備審査機関(IPEA)から取得した出願内容に関するリポートを、ASEAN他国での特許出願に利用できるようにした。まず3年間、試験的に導入する。

シンガポール湾岸部で開催されたIP関連の国際会議「IPウィーク@SG」で、一連の合意を発表した。

IPOSは同日併せて、電子商取引(EC)中国最大手の阿里巴巴集団(アリババグループ)に世界最短の審査期間で特許を付与したと発表した。人工知能(AI)に関する特許権で、出願から承認までの期間は3カ月だった。通常、同様の審査には2~4年かかるという。

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