【香港】AIAの新業務価値、19年中間期は20%増に[金融](2019/08/26)
香港上場の保険大手、AIAグループ(友邦保険控股)が23日発表した2019年6月の中間期決算は、新規保険契約の価値を示す新業務価値(VONB)が前年同期比20%増の22億7,500万米ドル(約2,400億円)に達し、市場予測を上回った。香港と中国本土業務が好調を維持した。
香港のVONBは19%増の9億4,500万米ドル。本土は34%増の7億200万米ドルと強く伸びた。
24日付香港経済日報によると、米金融大手ゴールドマン・サックスは、AIAの業績が市場予測を上回ったことについて、本土事業が香港の本土客減少を相殺している点を指摘した。
AIAは7月に天津市と河北省石家荘市にサービス拠点を新設。黄経輝・最高経営責任者(CEO)は、「将来的に本土がグループの最大市場になる」との見通しを示した。
黄CEOはまた、6月末から香港の代理店販売が総じて減少していると明かし、「逃亡犯条例」改正案を巡る社会の混乱が影響し本土客が減少していると指摘した。一方で、香港から本部を移転する意思は明確に否定し、香港の長期的な成長力に自信を示した。
■オーストラリアの提携事業を延長
AIAは23日、オーストラリアのコモンウェルス銀行(CBA)との提携期間を20年間から25年間に延長したと発表した。香港経済日報によると、提携はAIAがCBAの保険事業部門コロニアル・ミューチュアル・ライフ・アシュアランス(CMLA)を譲り受け、オーストラリアとニュージーランドでの「銀・保」連携を進める内容。これに伴い、AIAはCBAに対して約10億米ドルを支払う。