【香港】反政府派と対話の仕組み構築、行政長官表明[政治](2019/08/21)

香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は20日、主催者発表で170万人以上が参加した18日の市民デモが暴力行為をほぼ伴わずに終わったことを評価するとともに、政府と対立する民主派勢力との対話の仕組みづくりに着手すると明らかにした。民主派などが受け入れを迫っている「逃亡犯条例」改正案の完全撤回などの要求に応じない姿勢は依然崩さなかったが、従来と比べやや柔軟な態度をみせた形だ。

定例行政会議(定例閣議に相当)前の記者会見で語った。林鄭氏は、18日のデモが香港警察の許可を受けずに行われ、非合法だったことには言及せず、デモが平和裏に終わったことをまず指摘。「これをきっかけに、社会が平静を取り戻し、暴力が遠ざかっていくきっかけになるよう心から望む」と述べた。

政府と対立する勢力との対話の仕組みづくりに関しては、意思の疎通と対話を通じて、相互理解と尊重の姿勢を取り戻し、今の香港が抱える問題の解決策を見いだすことを希望すると強調した。

ただ林鄭氏は、逃亡犯条例改正案の完全撤回など、反政府派の「五つの要求」には断固応じない姿勢だ。「改正案は死んだ。復活させる計画はない。特に市民の関心が集まっている状況下では」と述べるにとどめ、完全撤回を意味する表現は最後まで避けた。

警察の権力乱用を調査し責任を追及する独立調査委員会の設置についても必要性を否定。既存の警察苦情処理独立委員会(監警会、IPCC)がこの件で調査を進めており、その職責を十分果たせると説明した。

■民主派は失望感

官営放送RTHKによると、18日のデモを主催した民主派横断組織「民間人権陣線(民陣)」の岑子杰代表は、林鄭氏が会見で述べた内容について、「これまでと変わらず新味がない」との認識を示し、失望感を表明。対話のプラットフォーム構築に対しても、2014年の雨傘運動など過去の市民運動で香港政府が行った対話は全て「PRショー」に過ぎなかったと一蹴した。

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