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【ミャンマー】帰還、「準備したが実行できず」と政府発表[政治](2019/08/26)

ミャンマー外務省は23日付の国営紙グローバル・ニュー・ライト・オブ・ミャンマーに声明を出し、22日に予定されていたイスラム教徒少数民族ロヒンギャの帰還は実現しなかったと発表した。ミャンマー側は準備を完了していたが、事前に合意していた手続きが着実に実行されなかったと述べている。

外務省の声明では、22日に難民を受け入れるためにラカイン州や関連省庁の担当者が待機していたと説明したほか、中国と日本の政府も円滑な帰還を促す支援に乗り出そうとしていたと述べた。また、今回の帰還対象としていた3,450人の名簿は、1月にバングラデシュから送付されており、「手順に沿った内容ではなかったにもかかわらず、ミャンマー側は(帰還民になりうるとの)確認を行った」とも言及。帰還の失敗がミャンマー側の責任ではないと強調している。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の関係者は22日、難民キャンプがあるコックスバザールで行った記者会見で、「ロヒンギャ側は国籍の付与と安全の保証を求めており、誰も帰還しなかった」と語った。

ミャンマー政府は、帰還を促すためにロヒンギャに国籍を付与する意向は示していない。

ミャンマーでは2017年8月末、西部ラカイン州で治安部隊とロヒンギャの武装勢力であるアラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)が衝突して70万人以上のロヒンギャがバングラデシュに逃れた。ミャンマーとバングラデシュの両政府は18年11月にも帰還を試みたが、実現しなかった。

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