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【香港】商工中金、大湾区の情報提供に注力[金融](2019/07/29)

商工中金の佐藤隆久常務は、「粤港澳大湾区」に関する企業への情報提供に注力していく考えを示した=26日、尖沙咀東(NNA撮影)

商工中金の佐藤隆久常務は、「粤港澳大湾区」に関する企業への情報提供に注力していく考えを示した=26日、尖沙咀東(NNA撮影)

商工中金で国際部門を統括する佐藤隆久常務は26日、訪問先の香港でNNAのインタビューに応じ、広東省、香港、マカオの経済協力を強化する構想「粤港澳大湾区」に関する企業への情報提供に注力していく考えを示した。取引先企業の新たなビジネスチャンスにつながることを期待しているとコメントした。

佐藤常務は大湾区について「大きく発展していく可能性を秘めている」と述べ、「中小企業に海外展開のチャンスとして生かしてもらえるよう、状況をしっかり伝えていきたい」と意欲を示した。6月には広東省仏山市南海区の経済促進局などと業務提携しており、こうしたネットワークを活用していく。

一方で大湾区に対する日本の中小企業の反応に関しては、「関心の高い企業の間では浸透しているかもしれないが、事業機会が広がっていく、という認識ではまだこれから」と指摘した。

米中貿易摩擦についても言及し、取引先企業の間で「直接、間接の影響が出ていると認識している」と現状を説明。海外に複数の生産拠点を持つ企業では製品の出荷先に応じて、生産調整を行う動きが出ているという。

その上で、香港や中国本土、東南アジア諸国連合(ASEAN)のエリアなどにまたがって事業を展開する中小企業が今後増えていくことを念頭に、外国の金融機関などとの連携を強めていく考えを示した。同行は6月中旬時点で、海外の13機関と提携している。

■セミナーを開催

商工中金は26日、香港九龍の尖沙咀東で企業向けのセミナーと交流会を開いた。企業関係者ら約50人が米中貿易摩擦に関する講演に耳を傾けた。

セミナーでは、法務や会計、税務分野のサービスを提供するキャストグループ代表の村尾龍雄氏が、米中貿易摩擦と今後の中国ビジネスをテーマに講演。貿易摩擦の構図や影響などについて解説した。

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