【インドネシア】自動車展:4トップ、電動車など新技術紹介[車両](2019/07/19)
インドネシア自動車市場のトップ4ブランドは、18日に開幕した自動車展示会「ガイキンド・インドネシア国際オートショー(GIIAS)」で電動車などの新技術を公開した。
■トヨタは電動車やレース技術を紹介
トヨタ自動車は、17年ぶりに復活したスポーツ車「スープラ」の新型車や、燃料電池車の試作車「ファイン・コンフォート・ライド」など23台を展示する。販売会社トヨタ・アストラ・モーター(TAM)の中田佳宏社長は展示の柱について、「電動車」や「モータースポーツ」の新技術の紹介を挙げた。レーシングカー「TS050ハイブリッド」や、国内未販売のプラグインハイブリッド車(PHV)「プリウスPHV」などを展示する。4月に発売した小型スポーツタイプ多目的車(SUV)「C―HR」のハイブリッド車(HV)モデルは好調で、C―HRの販売台数のうち約6割をHVモデルが占めている。
当初はGIIASの開幕と同時にスープラを発売する予定だったが、社内調整が遅れ、間に合わなかった。年内の発売を目指す。
トヨタは昨年のGIIASで、小型多目的車(MPV)を中心に6,022台を成約した。
■ダイハツ、世界初公開のコンセプトモデルを展示
ダイハツ工業はMPVをベースに新技術を取り入れたコンセプトモデル「HY Fun(ハイファン)」を世界初公開した。ハイファンは車内で「ハイ、ファン!」と呼び掛けると音声認識装置が起動し、話し掛けるだけでさまざまな操作ができる。
このほか、日本で発売した軽自動車の新型「タント」など計12台を展示する。新型タントは「DNGA」と呼ばれる、ダイハツが開発した新プラットフォームを採用した初めてのモデル。インドネシアで生産するモデルも近くこのプラットフォームで開発する。ダイハツの奥平総一郎社長は導入時期について「近いうちに発表する」と説明した。
ダイハツは昨年のGIIASで、中型SUV「テリオス」を中心に716台を成約した。
■ホンダ、安全支援システム搭載車を投入
ホンダはセダン「アコード」の新モデルを発売した。ホンダ独自の運転システム『ホンダセンシング』を搭載したモデルはインドネシアで初めて販売する。車両中央を外側に張り出すデザインとしたことで、より広い室内空間を実現した。販売価格は約6億9,800万ルピア(約540万円)。
電動小型モビリティ「トランスクーター」も紹介した。四輪製販法人ホンダ・プロスペクト・モーター(HPM)の渡邉丈洋(わたなべ・たけひろ)社長は「トランスクーターは車内でも充電できる。新たなモディリティーの可能性として紹介した」と話した。
■三菱自、東南アジア初投入のPHEVを公開
三菱自動車は、東南アジア市場で初めて投入するPHVのSUV「アウトランダーPHEV」、国内初投入のSUV「エクリプスクロス」、ピックアップトラック「トライトン」の新型モデルの3車種を公開した。
トライトンはGIIAS開幕と同時に予約の受け付けを開始、9月から納車する。エクリプスクロスは9月に、アウトランダーPHEVは11月にそれぞれ発売する。
三菱自動車の益子修会長は、停電時にアウトランダーPHEVから電気を供給できることなどを強調。「発売を機に、EVの普及を進めていく」と話した。
三菱自動車は昨年のGIIASで4,509台を成約した。