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【台湾】エバー航空スト、組合が3項目の要求を取り下げ[運輸](2019/06/28)

航空大手の長栄航空(エバー航空)の一部客室乗務員が会社側に8項目の要求を突き付けて20日からストライキを実施している問題で、労働組合は27日、交渉が難航していた海外便の乗務員に対する手当引き上げなど3項目について、要求を取り下げると発表した。既にスト参加者から職場復帰を希望する者が続出しており、組合側には厳しい情勢となっている。

27日付台湾各メディアが伝えた。ストを主導している台湾の各航空会社の客室乗務員が加入する労働組合、桃園市空服員職業工会(空服工会)は海外便手当のほか、組合員からの董事(取締役)選出、非組合員が組合員と同様の待遇を享受する「ただ乗り」の禁止について、争わない姿勢を表明。併せて、残りの項目について、早期の労使交渉再開を求めた。ただ、エバー航空はこれに対し、「労使交渉の再開はあくまで空服工会の対案を精査してから」との考えを示した。

このほか、空服工会が職場復帰を求める組合員に対し、パスポートや台湾居民が中国または香港を訪れる際に必要な身分証「台湾居民来往大陸通行証(台胞証)」、社員証の返却を遅滞していることについて、エバー航空は27日、関連法令にのっとって組合幹部らを告訴する方針を明らかにした。これに対し、空服工会は「手続きには2日を要する」として、返却を拒否していたわけではないことを強調した。

航空便の欠航は今後も増え続ける見通し。エバー航空は26日に7月7日までの欠航便を発表。28日にはさらに10日までの欠航便を発表する予定という。6月20日から7月7日までに影響を受ける旅行客は26万人に上るとみられる。

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