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【台湾】上緯が洋上風力発電撤退、子会社を売却へ[公益](2019/06/24)

精密加工・複合材料メーカー、上緯国際投資控股(スワンコール)は21日深夜、洋上風力発電事業を手掛ける上緯新能源と、同社子会社の海能風力発電の全株式を欧米のエネルギー事業者に売却すると発表した。スワンコールは、苗栗県竹南鎮沖の3カ所で洋上風力発電計画を進めてきたが、株式売却で発電事業からは撤退することとなった。今後はあくまでも風力発電機用ブレード(風車の羽根)はじめ、材料面でかかわっていくことになる。22日付鉅亨網が伝えた。

売却先など詳細について、一部では洋上風力発電大手との見方がでているものの、スワンコールは明らかにしていない。6月には売買契約の調印を済ませる予定。売却額は、2,598万米ドル(約27億9,000万円)から1億100万米ドルの間としている。また売却により、914万米ドルから8,463万米ドルの処分益が発生する見通し。

上緯新能源は、洋上風力発電で3種類の計画を立案。発電容量8メガワットの「海洋風電(フォルモサ1)」は、2017年に商業運転を開始した。続いて、第2期として発電容量6メガワットに相当する風力発電機20基の据え付け工事を5月に開始。年末前の完成を目指している。2番目の「海能風電(フォルモサ2)」もフォルモサ1と同じく竹南鎮沖で計画中。2021年の商業運転を予定している。

一方、3番目の「海鼎風電(フォルモサ3)」について、スワンコールは「経済部(経済産業省)が昨年4月に行った事業者選定で除外され、開発権を取得できなかったため、上緯新能源は、21年から25年にかけて洋上風力発電の開発ができなくなった」と説明。今後の事業性や株主の権益保護を検討した結果、2社の売却を決めたと説明した。

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