【マレーシア】米中貿易摩擦、マレーシアに大きな恩恵[経済](2019/06/07)
加熱する米中貿易摩擦で、マレーシアは世界各国で4番目に大きな恩恵を受ける見通しだ。野村グループのグローバル・リサーチで明らかになった。4日付エッジ・ファイナンシャル・デーリーが伝えた。
同報告書によると、米中貿易摩擦による経済的な恩恵がマレーシアの今年の国内総生産(GDP)に占める比率は1.3%。輸出製品では鉄くず、合金廃棄物(GDPへの寄与率は0.4%)、天然ガスとベンゾール(同0.3%)が経済成長に寄与する見通しだ。マレーシアの世界順位は首位のベトナム(7.9%)には大きく引き離されたが、台湾(2.1%)、チリ(1.5%)に次ぐ4位に付けた。5位以下はアルゼンチン(1.2%)、香港(1.0%)、メキシコと韓国(いずれも0.8%)の順。
野村グループは「主に中国以外のアジア、米国を除く米大陸各国が恩恵を受ける」と指摘。マレーシアに関しては、チリやアルゼンチンとともに、米国による中国製品への輸入関税で受ける恩恵が大きいとの見方を示した。