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【シンガポール】ICMGと南京政府、AIベンチャー支援へ[サービス](2019/05/28)

経営コンサルティングのICMG(東京都千代田区)のシンガポール子会社ICMGシンガポールは27日、同国の投資会社オリッジン(Origgin)と共同運営する起業支援事業「ベンチャー・コクリエーション(VCC)プラットフォーム」事業で、中国・南京政府と人工知能(AI)関連の研究プロジェクトに関する覚書を締結したと発表した。シンガポールを中心としたアジアの新興企業の中国進出を支援するのが狙いだ。

同プラットフォームは、スタートアップの創業や大企業との連携を実現する仕組み。今回は、AI関連技術を持つシンガポールなどの新興企業が、中国進出に向けて現地で「概念実証(POC)」を行い、事業展開するのを後押しする。中国でのPOCに日本企業が参画できるよう、エコシステム(複数の企業が共存共栄する仕組み)の構築も目指す。

VCC事業ではこれまで、シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)やシンガポール国立大学(NUS)などと連携し、過去1年半で26社のスタートアップの創業を支援し、大企業との連携も後押ししてきた。ICMGシンガポールの担当者はNNAに対し、「VCC事業をシンガポール以外で展開するのは今回が初めて」と話した。

既に南京政府とは、NUSチームが開発したAI自動運転に関するプロジェクトについて、現地でどう進めるか協議しているという。

今回の提携に伴い、中国政府側は、◇中国・シンガポール共同出資会社の積極的な設立◇シンガポールの事例を参考にしたイノベーション(技術革新)地区の開発◇水関連や大気汚染を含む環境保全の推進◇一人っ子政策が生んだ高齢化社会への対策の構築――といった分野で積極的に支援する姿勢を示している。

ICMGは、シンガポールを中心としたAI関連の新興企業の中国進出を支援することで南京政府と覚書を交わした(ICMG提供)

ICMGは、シンガポールを中心としたAI関連の新興企業の中国進出を支援することで南京政府と覚書を交わした(ICMG提供)

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