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【ミャンマー】国産映画が保存の危機、日本からケース寄贈[社会](2019/05/20)

東京文化ライオンズクラブと川崎西ロータリークラブが16日、ミャンマーの国立フィルムアーカイブに、日本製の映画フィルム保存ケース210個を寄贈した。設備が近代化されていないため、保存の危機にさらされているミャンマーの映画フイルムを守る一助にしてもらう。

ミャンマーでは民政移管後、映画フィルムを文化遺産として後世に残す機運が芽生え、国立フィルムアーカイブが設立された。1930年代以降に製作された白黒、カラーの劇映画、ニューズリールなど1,500本余り(保存ケース数換算で約4,400ケース分)が保管されている。

ただ、アーカイブ事業に携わる民間団体「セーブ・ミャンマー・フィルム」の設立者であるオッカー氏によると、保存フィルムの大半は温度管理できない施設内にあり、適切な品質の保存ケースに入っているものもわずかだ。オッカー氏は「手当てが急務だが、資金が足りない。ミャンマー映画に関心を抱き、支援してもらったことはとてもありがたい」と話した。

贈られたケースには、建国の父として仰がれる故アウン・サン将軍のニューズリールや、特に劣化が深刻な白黒フィルムなどを収める予定だという。

今回の支援は、両国の文化交流を担当する日本政府関係者の橋渡しで実現した。川崎西ロータリークラブの田中伸一氏は「今後も協力を続けたい」と話している。

フィルム保存ケースの寄贈式典に参加した日本とミャンマーの関係者=16日、ヤンゴン(NNA)

フィルム保存ケースの寄贈式典に参加した日本とミャンマーの関係者=16日、ヤンゴン(NNA)

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