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【シンガポール】初の国産米、植物品種保護権を取得[農水](2019/05/21)

シンガポールの生命化学関連企業テマセク・ライフサイエンシズ・ラボラトリー(TLL)は、自社開発したシンガポール初の国産コメ・ブランド「テマセクライス」について、シンガポール知的財産事務局(IPOS)から植物品種保護権を取得した。TLLはこれを機にテマセクライスの輸出拡大を目指す。

TLLは政府系投資会社テマセク・ホールディングスの傘下企業。テマセクライスは既に栽培技術で特許を取得し、ブランド名の商標登録も済ませている。TLLは植物品種保護権を取得することで、テマセクライスを最大25年にわたって独占的に生産、販売、輸出入することができる。既存の品種と明確に区別して独自性を保つ。世界中には稲の品種が約4万種以上あるといわれる。

TLLは各種権利の獲得を済ませたことで、将来的には中国や米国を含む海外70カ国・地域以上への輸出を目指すとともに、販路拡大などでパートナー企業探しを進める。

TLLは2008年からテマセクライスの研究に着手。細菌病に強く、気候や環境といった大きな変化にも耐えられるのが特長で、1ヘクタール当たりの平均収穫量は在来品種の約4倍に上る。

16年にはシンガポールのスーパーマーケットなどで販売を開始。シンガポールの電子商取引(EC)サイト、キューテン(Qoo10)でも売られている。

TLLはシンガポール初の国産コメ・ブランド「テマセクライス」の植物品種保護権を取得した(同社公式サイトより)

TLLはシンガポール初の国産コメ・ブランド「テマセクライス」の植物品種保護権を取得した(同社公式サイトより)

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