【シンガポール】ホーカー文化を登録申請、無形文化遺産に[社会](2019/03/29)
シンガポールの国家遺産庁(NHB)と国家環境庁(NEA)、シンガポール全国商聯総会は28日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に同国のホーカー(屋台)文化の無形文化遺産への登録を申請した。同国からの無形文化遺産への登録申請は初めて。ユネスコでの審査結果は来年中に明らかになる見通しだ。
NHBなどによると、ホーカーは「シンガポールの多文化社会を反映し、都市の環境下で発展した独自の文化」。全国の100カ所以上にホーカーセンター(屋台街)があり、入居するホーカーの総数は約6,000店に上る。住民の8割以上が週に1回はホーカーセンターを訪れるとされる。
2008年のユネスコ総会で無形文化遺産のリスト作成が正式決定されて以来、これまでに世界各国・地域から429件がリストに登録されている。リー・シェンロン首相は昨年8月、毎年恒例の施政方針演説(ナショナル・デー・ラリー)で、シンガポールの食文化を代表するホーカーの無形文化遺産への登録を目指す方針を打ち出していた。
シンガポールでは15年、シンガポール植物園が同国から初めて世界遺産に登録されている。