【シンガポール】献血者80万人、個人情報が閲覧可能な状態に[社会](2019/03/18)
シンガポールで80万人余りの血液提供者の個人情報がオンラインで閲覧できる状態になっていたことが発覚した。保健科学庁(HSA)が15日発表した。
過去に献血した80万8,201人について◇氏名◇NRIC(国民身分証)番号◇性別◇献血回数◇直近3回分の献血日――に加え、一部は血液型、身長、体重も閲覧可能となっていた。
HSAによると、同庁の業務委託先の一社であるセキュア・ソリューションズ・グループ(SSG)で不適切なデータの取り扱いがあったためで、1月4日から今月13日までの約10週間にわたってデータが閲覧可能な状態になっていた。
あるサイバーセキュリティーの専門家が、血液提供者の個人情報が閲覧できる状態にあることを発見し、個人情報保護委員会(PDPC)に通報して発覚した。HSAによると、この人物以外に血液提供者のデータにアクセスした痕跡は確認されておらず、またこの人物も個人情報を入手・保管などはしていないという。
シンガポールでは昨年、公営医療グループのシングヘルスで約150万人分の患者情報が流出したほか、今年1月にはエイズウイルス(HIV)感染者約1万4,200人の個人情報が漏えいしており、サイバーセキュリティー対策の在り方が問われている。