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【中国】アフリカ豚コレラの発生、累計111件に[農水](2019/03/04)

中国農業農村省は1日、アフリカ豚コレラについての説明会見の場で、これまでに国内28省・自治区・直轄市で累計111件の発生が確認されたと明らかにした。ただ同省弁公庁の寧啓文副主任は、既に100件のアフリカ豚コレラ発生案件については規定により封鎖措置を解除したと説明、防疫作業が効果を上げていると強調した。

説明会見では、中国工程院の陳煥春院士や中国農業大学の楊漢春教授ら国内の専門家が、安全面を中心とした中国メディアからのアフリカ豚コレラに対する質問に回答した。

ヒトへの感染について専門家は、「世界保健機関(WHO)や欧州連合(EU)食品安全機関は、アフリカ豚コレラはヒトに感染するウイルスではないと示している」と国際機関の見解を例に挙げて安全性を言明した。参加メディアから「ヒトへの感染リスクがないのになぜ厳格な防疫体制を敷く必要があるのか」との質問があったが、これについては「アフリカ豚コレラは感染した豚が100%発病し、100%死に至る養豚事業者にとって打撃の大きい伝染病だ」と説明。「中国は養豚の規模で世界の53%を占める巨大産地で、アフリカ豚コレラが養豚事業者や国内経済に与える影響は非常に大きい」と対策の必要性を強調した。

最近になり国内の食品加工メーカーの豚肉加工製品からウイルスが検出されたことについては、「ヒトへの感染はないこと、中国の食習慣では食肉は加熱するもので、100度以上で1~2分間加熱すればウイルスは死滅する」としてヒトへの安全面でのリスクはないと説明した。管理体制が敷かれる中でウイルスに汚染された加工食品が市場に流通したことに対しては、「アフリカ豚コレラのウイルスは潜伏期間が21~23日と長いため」としている。

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