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【フィリピン】東南アの車生産、1~11月は8%増の403万台[車両](2019/01/17)

東南アジア諸国連合(ASEAN)自動車連盟(AAF)が発表した2018年1~11月の域内自動車生産台数は、前年同期比7.8%増の403万3,295台だった。上位3カ国が1割前後伸び、域内最大の生産国のタイは通年で5年ぶりの200万台越えが確実となった。ただ、ベトナムが小幅増加、フィリピンが4割以上の減少と、自動車産業の新興国では停滞が目立った。

タイが9.1%増の199万8,339台、インドネシアが9.9%増の124万2,523台、マレーシアが12.6%増の52万2,571台となり、それぞれ17年通年の実績を上回った。通年では、タイが4年連続、インドネシアが3年連続のプラス成長で、マレーシアは3年ぶりの生産拡大となる。

ベトナムは2.9%増の18万4,051台だった。通年では13~16年に4年連続で2桁のプラス成長を記録したが、新規制が打ち出された17年に前年割れとなり、18年も回復の足取りが鈍かった。

集計された6カ国の生産台数のうち、フィリピンは43.7%減の7万4,948台と、唯一のマイナス成長となった。17年まで6年連続で前年越えを続けたが、18年初めの増税や物価上昇、ペソ安などのあおりを受け、内需が低迷した。

ミャンマーは、2.3倍の1万863台となった。

■新車販売は7%増の323万台

ASEAN8カ国の1~11月の新車販売台数は、前年同期比7.4%増の323万4,202台だった。上位3カ国は、インドネシアが6.9%増の106万3,464台、タイが21.0%増の92万8,158台、マレーシアが5.5%増の55万526台と好調だった。

フィリピンは14.4%減の32万5,465台と落ち込んだものの4位を維持。ベトナムは12.0%増の25万3,956台だった。このほか、シンガポールが15.5%減の8万6,997台、ミャンマーが2.1倍の1万5,365台、ブルネイが1.0%減の1万271台となった。

■フィリピン、二輪は好調

ASEANの1~11月の二輪車統計は、3カ国(タイ、フィリピン、マレーシア)の生産台数が前年同期比3.7%増の352万9,156台、5カ国(インドネシア、タイ、フィリピン、マレーシア、シンガポール)の販売台数が8.2%増の948万4,646台だった。

四輪市場が低迷したフィリピンは、二輪車では製販ともに成長が著しかった。生産台数は8.9%の119万184台と3カ国中で最大の伸び率を記録。販売台数は21.3%増の146万1,597台と、トップ3カ国中で最も伸びた。

フィリピンの日系二輪メーカーの関係者によると、交通渋滞が慢性化する都市部では、手軽な移動手段として二輪車への注目が高まっている。禁止とされているバイクタクシーに関しても、下院で合法化に向けた審議が進められている。

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