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【香港】円高進行、旅行や小売りは先行き警戒[経済](2019/01/07)

外国為替市場で円高が進行している。3日には円が対香港ドルで3.7%上昇し、100円=7.45HKドルと2018年3月以来の高値を付けた。円高の進行により、香港では旅行や小売りといった業界で先行き警戒感が強まっている。4日付香港経済日報が伝えた。

円の対香港ドル相場は直近3週間で6%余り上昇。香港ドルを10万円分の円に両替する場合、3週間前に比べ約400HKドル(約5,540円)多く必要になる計算だ。

日本ツアーを主力とする香港の大手旅行会社、東瀛遊旅行社(EGLツアーズ)のケン国全(スティーブ・ヒュン、ケン=しめすへんによんがしらの下が羽)執行取締役によると、円高の進行を受け、7,000HKドルのツアーにかかるコストは250HKドルの負担増となった。旧正月(春節)のツアー料金を値上げする計画はないが、100円=8HKドルまで円高が進行した場合には値上げ圧力も高まるとみている。

同業大手の縦横遊(パッケージツアーズ)の袁振寧・常務取締役は「100円=7~8HKドルであれば許容範囲だが、円相場の上昇が続けば値上げも検討せざるを得ない」と指摘した。

香港で青果店を運営する永富食品の責任者も「円高が続けば価格転嫁もあり得る」との見方を示した。

一方、香港デベロッパー大手、新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティーズ)傘下の日本式百貨店「一田百貨(YATA)」は円高について、「今のところ影響は限定的」と説明。しかし経済への先行きに不透明感が残る中で支出に慎重になる消費者が増えていることから、旧正月は販促キャンペーンを実施して5~8%の増収を確保する考えを示した。

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