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【香港】政策金利2.75%に引き上げ、今年4回目[金融](2018/12/21)

香港金融管理局(HKMA)は20日朝、香港の政策金利の基準金利を0.25%引き上げ、2.75%としたと発表した。米国の連邦準備制度理事会(FRB、中央銀行に相当)が現地時間19日に利上げを決定したことに伴う措置。HKMAが今年に入って政策金利を引き上げたのは9月に続いて4回目。

香港経済日報によると、HKMAの陳徳霖(ノーマン・チャン)総裁は20日朝、政策金利の上昇が貸出金利の改善につながり、香港銀行業にプラスの作用をもたらすと指摘。ただ銀行の資金調達コストの高まりなどに伴い、銀行の最優遇貸出金利(プライムレート、Pレート)を引き上げる流れが続くと見通した。

一方、銀行が銀行間市場からの資金調達に頼っていれば資金調達コストの上昇圧力が強く、貸出金利の引き上げに乗り出す必要があると指摘したものの、「一部銀行は預金額が現在比較的多いこともあって、金利が急激に上がることはない」ともみている。

■HSBCがPレート維持

英系金融大手HSBCは20日正午ごろ、現水準のPレートを維持すると発表した。9月末にPレートを0.125ポイント引き上げ、5.125%としていた。香港ドル建て貯蓄預金の金利も0.125%で維持する。ただ米ドル建て貯蓄預金の金利は21日から、0.1ポイント引き上げて0.35%とする。

HSBCグループのハンセン(恒生)銀行、中国本土系の中銀香港、英系金融大手スタンダード・チャータード銀行の大手3行もそれぞれ現水準のPレートを維持すると発表した。

シンガポール系のDBS銀行(香港)の王良享(トミー・オン)マネジング・ディレクター(資金管理・市場部)によると、中小銀行は今後、Pレートを0.125ポイント引き上げるとみられる。銀行間市場からの資金調達に頼っていることが理由で、年末年始の資金需要が落ち着いた後も資金調達コストは大幅に下がらないことが予想されるという。一方、大手銀は現水準のPレートを維持する見通し。

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