【ミャンマー】英団体が国軍関与リストを発表、日本企業も[社会](2018/12/13)
ミャンマーの人権保護や民主化などを支援する国際的な非政府組織(NGO)「英国ビルマキャンペーン」は10日、ミャンマー国軍または同国の人権侵害や環境破壊に関与しているとする外国企業のリストを発表した。日本、英国、米国、中国などの49社が含まれている。
日本企業では、東芝、キリンホールディングス、カード大手JCBが含まれた。米国の交流サイト大手フェイスブック(FB)や国際送金サービス大手のウェスタンユニオンなどもリスト入りし、企業の本社所在地は、米国、中国、タイ、ベトナム、英国、ロシア、フランス、ノルウェー、ウクライナ、タイ、ベトナムなど多岐に及んだ。
ビルマキャンペーンは「ミャンマー国軍は、イスラム教徒少数民族ロヒンギャに対する迫害行為の主犯であり、人権侵害、民主化や和平プロセスの妨害、少数民族に対する戦争行為などの罪を犯している」と非難。「国軍に関与している企業は、人権侵害に加担していることになる」と強調した。「われわれはミャンマーでのビジネスを止めさせようとしているのではなく、国軍との関与を止めさせたいだけだ」と訴えた。
英国ビルマキャンペーンは、国軍が、軍系複合企業のミャンマー・エコノミック・ホールディングス(UMEHL)とミャンマー・エコノミック・コーポレーション(MEC)を通じて、さまざまな事業を展開していると説明。ロヒンギャ迫害に関し国連人権理事会が設置した国際調査団は、国軍が迫害に関与していたとする報告書を発表したが、国際社会による制裁は、一部軍高官らの欧州連合(EU)諸国への渡航禁止など、ごくわずかにとどまっていると主張している。