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【台湾】第55回台湾金馬奨、台湾勢は女優部門が健闘[社会](2018/11/19)

台湾を含め世界中の中国語映画が対象の伝統ある映画賞、第55回金馬奨の授賞式が17日、台北の国父紀念館で行われ、作品賞は中国北方の地方都市で鬱屈(うっくつ)とした生活を送る主人公らの1日を描く「大象席地而坐(象は静かに座っている)」、監督賞はベテランの張芸謀(チャン・イーモウ)が、大型時代劇「影」で受賞と、中国勢の強さが目立った。地元台湾勢は「誰先愛上他的」の謝盈萱が主演女優賞、「幸福城市」の丁寧が助演女優賞と、女優部門を制覇した。

謝盈萱は「誰先愛上他的」で、亡くなった夫が実は同性愛者だったと知り、ショックで精神的に不安定になる中年女性を演じ、初ノミネートでの受賞となった。主演男優賞は、高額すぎる医薬品を買えない難病者のためにジェネリック薬を密輸するという実話を基にした中国の大ヒット作「我不是薬神」の徐崢が受賞。「誰先愛上他的」はほかに編集賞、主題歌賞を、「我不是薬神」も新人監督賞、オリジナル脚本賞を受賞している。

最多受賞は「影」で、監督賞のほか、美術など計4部門受賞。今回は日本人も複数ノミネートされており、谷垣健治氏が中国映画「邪不圧正」でアクション監督賞を受賞した。岩井俊二監督の初の中国語映画「ニイ好、之華」(ニイ=にんべんに尓)は脚本や主演女優部門などにノミネートされていたが惜しくも受賞は逃した。

作品賞を受賞した「大象席地而坐」の新人監督、胡波は昨年自殺しており、これが初監督作かつ遺作となる。授賞式には母親が出席、祝賀ムードよりはしんみりと故人を讃えるという、例年とは違ったムードで授賞式は幕を引いた。

第55回金馬奨で主演女優賞を受賞した謝盈萱(左)と主演男優賞の徐崢=台北、17日(NNA撮影)

第55回金馬奨で主演女優賞を受賞した謝盈萱(左)と主演男優賞の徐崢=台北、17日(NNA撮影)

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