【ベトナム】自動車ショー開幕、トヨタは2人乗りを出展[車両](2018/10/25)
ベトナム最大の自動車展示会「ベトナム・モーターショー2018」が24日、ホーチミン市で開幕した。完成車(CBU)の輸入を制限する政令116号(116/2017/ND―CP)の影響が尾を引き、今年の自動車市場は9月時点で前年を2%下回っているが、モータリゼーション到来をにらみ15ブランドが120モデルを出展した。
外資最大手トヨタ・ベトナム(TMV)は、中型セダン「カローラ・アルティス」などのノックダウン(CKD)3モデルと小型ハッチバック「ウィーゴ」や小型スポーツタイプ多目的車(SUV)「ラッシュ」など輸入完成車(CBU)3モデルに加えて、コンセプトカーとして日本で実証実験を始めている2人乗り「i-ROAD」を展示した。
トヨタ・ベトナム(TMV)の木下徹社長は、具体的にベトナムでのi-ROAD販売予定はないとしつつも「昨今のハノイ、ホーチミン市の渋滞をみれば、将来的に選択肢の一つ」とNNAに説明した。i-ROADは、電気自動車のため、大気汚染の緩和策としても期待できる。
■新モデルも続々
モーターショーに合わせて新モデルの発表も相次いだ。三菱自動車は、インドネシアで生産する7人乗り小型多目的車(MPV)「エクスパンダー」を正式発表した。エクスパンダーは昨年のモーターショーでコンセプトカーとして展示され、8月に発売があきらかになった。販売価格は5億5,000万ドン(2万3,600米ドル、約263万円)~と競争力があり、現地法人三菱モーターズ・ベトナム(MMV)の堀之内兼一社長は「1カ月で半年分の予約が入った」と手ごたえを感じている。
MMVは9月単月でベトナム自動車工業会(VAMA)加盟社シェアが4%を超えており、堀之内社長は今後も新モデルの投入やディーラー店のブランド強化などを通じて「早く10%台に乗せたい」と意気込む。
ホンダ・ベトナム(HVN)は、コンパクトカーの新型「ブリオRS」を発表。米系自動車大手フォード・ベトナムは、ピックアップトラック「レンジャー」の高価格帯モデルでタイで生産するオフロード仕様車「レンジャー・ラプター」を発表した。
またドイツの高級車メーカーでは、メルセデス・ベンツは「S450 4MATICクーペ」を、アウディもスポーツタイプ多目的車(SUV)「Qシリーズ」の最上位車種「Q8」を展示した。
今年のモーターショーは、VAMAとベトナム自動車輸入業者協会(VIVA)の初の共催で、28日まで7区のサイゴン展示会議センター(SECC)で開催されている。