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【ベトナム】三菱UFJ、HCM市で過去最大の商談会[金融](2018/10/24)

三菱UFJ銀行は23日、同行が19.7%出資するベトナム国営商業銀行ヴィエティンバンク(VietinBank)と共催で日越企業のビジネスマッチングを目的とした大規模商談会を実施した。日越などの約160社が参加し、同行が手掛けるベトナムでの商談会としては過去最大。商談件数は約340件に上った。三菱UFJ銀行がベトナムで商談会を実施するのは3回目で、ホーチミン市では5年ぶりの開催となった。

三菱UFJ銀行が商談会を開催。約160社が参加して、商談件数は約340件と過去最大となった=23日、ホーチミン市

三菱UFJ銀行が商談会を開催。約160社が参加して、商談件数は約340件と過去最大となった=23日、ホーチミン市

今回参加した日系企業は89社、ベトナム企業は70社で、タイとフィリピンから各1社の計161社が参加した。参加企業の内訳は食品商社がおよそ3割で、繊維、化粧品・日用品関連がそれぞれ2割。そのほか、不動産関連や小売企業などとなった。

三菱UFJ銀行の小林真常務執行役員は、「日本とアジアをつなぐ商談会は、アジアにネットワークを持つ当行の売りとサービスの一つ。2009年から10年にわたりアジア各国で実施してきた取り組みの成果が出ている」と語った。また、今回初めてヴィエティンバンク側にも担当を置いたことで「地場企業へのアプローチが深まった」とし、両社のネットワーク網を活用した質の高いマッチングの実現につながったとコメントした。

全体の傾向としては、日本企業がベトナムを製造拠点からマーケットとして意識する転換期を迎えているという。また、伊東浩治ベトナム総支配人は、ベトナム進出後の新たな展開として2拠点目、3拠点目と拡大する企業の増加にも着目する。

ヴィエティンバンクとの協働については、「自社で賄えないリテール業務などで強い利点がある」(伊東ベトナム総支配人)。ヴィエティンバンクの国内拠点網は最大の武器とし、今後もノウハウを共有しながら互いにメリットを享受していきたい考えだ。

■内需への期待

ベトナムに子会社を持つフリーズドライ製品の製造・販売を手掛けるアスザックフーズ(長野県須坂市)は、ベトナム国内の販路拡大のために参加した。同社の大森明彦氏は「ホーチミン市の子会社ではすでに3割が国内向けの自社製品。伝統小売りを含めベトナム全土への流通を目指している」と話した。

住宅メーカーの百年住宅ベトナムは、地場デベロッパーのサイゴン・インベストメント(SIV)と南部ビントゥアン省ムイネーで、来年4月の完成を目指しビラ建設のプロジェクトを進めている。今回の参加について高橋実社長は「新規のデベロッパーや家具・内装関連業者とのコネクションを作りたい」と、今後のタウンハウス建設や中部ダナン市への支店開設に向け意気込んだ。

ベトナムで3回目となった今回の商談会はホーチミン市のホテル・ニッコー・サイゴンで開催。過去2回は13年にホーチミン市で、16年にハノイで実施しており、それぞれ103件、205件の商談実績がある。また、三菱UFJ銀行がアジアの現地企業と日系企業をつなぐ商談会を開始してから10年目となった。これまでに計18回、3,500件の商談を実施した。

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