【香港】電子企業、本土工場の移転検討=貿易戦で[経済](2018/10/24)

香港の電子機器メーカーが、中国本土工場の移転を検討している。米中貿易摩擦の過熱に伴い、電子機器やハイテク製品の多くが対中制裁関税のリストに入れられたことを懸念し、複数の企業が、本土の一部生産工程を香港やその他地域に移す意向を明らかにした。23日付香港経済日報が伝えた。

ファクトリーオートメーション(FA)機器の代理販売と、自動化ソリューション事業を手掛ける東興自動化投資の林朗熙・副会長は、米国メーカー製のロボットアームやインバータの対中輸出が貿易摩擦の影響を受けているほか、本土で生産するコーヒードリップロボットやピザ調理ロボットの米国向け販売が伸び悩んでいると明かし、「今年の売上高は目標の20億人民元(約324億円)に届かず、17億元にとどまる」との見通しを示した。

同社は貿易摩擦に対応するため、本土の生産工程を香港に移転。新界・火炭とセン湾(セン=草かんむりに全)にある倉庫2カ所を改造し、米国向けの販売を見据えた医療向けロボットアームの生産ラインを整備した。毎月の人件費は本土よりも高いが、香港製の医療機器は信頼性が高く、高額で売れることから、利益を確保できているという。

米関税対策として、ロボットアームの組立工程を香港政府系ハイテク産業団地の香港科学園(サイエンスパーク)に移転させる計画もある。

一方で、オーディオ周辺機器や噴霧器を生産する声海国際は移転に慎重スタンスだ。同社は深センに従業員500~700人規模の工場を持ち、売り上げの7~8割を米国向けの輸出が占める。多くの製品が米国の対中制裁関税対象に入っていることから、今年は受注が2割減ると見込んでいる。

同社幹部は、貿易摩擦が長期化すれば、生産工程をその他地域に移すことも考慮するとしながらも、「ベトナムや台湾などはサプライチェーンが未熟なことから、どの工程を移転させるか検討する必要がある」と述べた。

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