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【台湾】温室効果ガス削減へ、各省庁が行動計画[経済](2018/10/23)

台湾の行政院環境保護署(環保署)はこのほど、温室効果ガスの削減に向けた各省庁の行動計画「温室気体排放管制行動方案」を発表した。政府は2016~20年を第1期として、この間の排出量を05年比で2%削減、21~25年は削減幅を10%、26~30年は20%にそれぞれ設定しており、6部門を管轄する省庁に対して目標達成に向けた具体的な行動計画の実施を要求した。

19日付経済日報が伝えた。温室効果ガス削減を重点的に進めるのは、エネルギー、製造、運輸、住居・商業施設、農業、環境の6部門。19年と20年の2年間の行動計画の実施が求められ、未達の場合は改善計画の提出を義務付ける。

経済部(経済産業省)は、エネルギーと製造の2部門を管轄する。エネルギー部門では、発電系統での二酸化炭素(CO2)排出量を削減し、第1基の目標として、20年時点で1キロワット時当たり排出量を17年比11.2%減少し0.492キログラムとする。製造部門では、ボイラーの排出基準を厳格化し、20年時点のCO2濃度を05年比43%下げるほか、排出量も14年比1%の削減を目指す。経済部は、一連の取り組みで、250億台湾元(約910億円)の投資が創出されると予想する。

運輸部門を担当する交通部(交通省)は、自動車と二輪車の排出ガス規制に引き続き重点を置くほか、電気自動車(EV)の推進、また捷運(MRT)をはじめとする公共交通機関の利用を促す。20年には公共交通機関の運送量を15年比で7%増やす。

内政部(内政省)は、公共建設物件の電力使用量を20年には15年比で5%減らす目標を策定。省エネルギー設計を取り入れた建物を16年比で10%増やす計画も進める。

行政院農業委員会(農委会)は、畜牧場でのメタン発酵を利用したバイオガス発電を推進。20年時点でのバイオガス発電設備の発電容量を全体の50%に引き上げる目標を設定した。

環保署は、廃棄物埋め立て施設や事業排水に含まれるメタンの回収を強化する。また、20年には台湾全域での汚水処理率を60.8%に引き上げるための方策を強化する。

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