【シンガポール】競争当局、グラブとウーバーに罰金1300万Sドル[運輸](2018/09/25)

シンガポール競争消費者委員会(CCCS、旧シンガポール競争委員会=CCS)は24日、配車アプリの開発・運営を手掛ける地場グラブによる米同業ウーバー・テクノロジーズの東南アジア事業の買収について、配車アプリ業界の競争を阻害したとしてグラブとウーバーに計約1,300万Sドル(約10億7,100万円)の罰金を科すと発表した。

グラブは3月下旬、ウーバーの東南アジア事業を買収すると発表。これを受けてCCCS(当時はCCS)はシンガポールの競争法に抵触する恐れがあるとして調査を開始した。7月には競争法違反に当たる行為があったとする仮決定を下し、適切な競争環境を確保するための是正措置を提案。グラブ、ウーバーの2社をはじめ、業界関係者や一般市民などから意見を募集した。

CCCSの調査によると、グラブによるウーバーの東南アジア事業買収後、配車アプリの利用者や運転手から実質的な運賃、手数料が上がっているとの苦情が多く寄せられた。グラブは7月、利用者向けロイヤルティープログラム「グラブリワード」の内容を変更。支払い額に応じてたまる特典ポイントを減らすなど、利用者に不利な条件に改定した。これにより運賃も実質的に10~15%上昇したという。

またウーバーは、陸運大手コンフォートデルグロと戦略提携し、グラブ以外への事業売却も視野に入れていたものの、結局はグラブとの取引を決めた。CCCSは「これによりグラブの最大の競争相手がいなくなった」と指摘した。

現時点でグラブの国内市場シェアは約80%。複数企業が新規参入しているものの、依然として独占的な地位にある。既に多くの運転手を抱えてタクシー会社などと提携し、強固な配車プラットフォームを築いているグラブに新規参入組が対抗するのは難しいと判断。7月に発表した是正措置の導入を促すとともに、グラブに641万9,647Sドル、ウーバーに658万2,055Sドルの罰金を科すことを決めた。

是正措置には、◇グラブの配車アプリを利用している、または子会社のグラブ・レンタルやウーバー傘下のライオン・シティー・レンタルズから車両を借りている運転手に対し、解約できない期間や解約手数料などを設けない◇タクシー事業者との独占的な提携を取りやめる――といった内容が含まれる。

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