【ベトナム】日系物流、コールドチェーン技術をPR[運輸](2018/09/27)
ハノイ市内で26日、日越の官民や物流関係者らによる「コールドチェーンワークショップ」が開催された。ベトナムでは経済成長や食生活の変化に伴い冷凍食品など低温物流の需要拡大が予測されており、日本政府や日系物流企業などがノウハウや技術をアピールした。
ベトナムでも経済成長に伴い冷蔵庫や冷凍庫の普及率が高まっている。また食に対する安全・安心の意識も変わっており、生産・輸送・消費の過程で生鮮食品などを常に低温で保つ物流方式であるコールドチェーンへの需要の高まりが予測される。
ワークショップでは日本の農林水産省が、日越官民が協力している農林水産物の付加価値を生産から消費までの各段階で引き上げる「フードバリューチェーン」構築の取り組みを紹介し、農産物の品質を保つための物流の重要性を強調した。
郵船ロジスティクスはコールドチェーンにおける衛生管理の在り方について説明した。担当者は、コールドチェーンにおいて「ハード面と衛生面は車の両輪」として、ベトナムにおける倉庫での徹底した自社の衛生管理手法を紹介した。
地場物流トランシメックスは、ベトナムのコールドチェーンの問題点として、温度管理に対する意識の低さ、生産から消費までの過程で温度管理されていない段階があることなどを指摘した。担当者は改善案として、零細生産者の取りまとめとして組合の役割を重視することや、物流企業間の協力などが必要とした。
ワークショップは、日越両国の官民関係者による「日ベトナム物流政策対話」に引き続き開催された。