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【台湾】日本のフィナテキスト、フィンテック園区に入居[金融](2018/09/19)

金融とITを融合したフィンテックを専門とする産業団地「金融科技創新園区(フィンテック園区)」が18日に開業した。日系企業では、フィンテックベンチャー、フィナテキスト(東京都千代田区)の台湾法人、富訊金融科技が入居。同業他社との交流を通して、業界での知名度向上を図りつつ、当局との意思疎通を強化し、台湾での事業を拡大していく考えだ。

フィナテキスト台湾法人・富訊金融科技の蔡京翰総経理(左)=18日、台北(NNA撮影)

フィナテキスト台湾法人・富訊金融科技の蔡京翰総経理(左)=18日、台北(NNA撮影)

フィナテキストは2013年の創業以来、使いやすさを売りにした金融取引向けアプリケーションの開発や、ビッグデータを用いた消費者動向の分析などを手掛け、海外では台湾、イギリス、マレーシア、ベトナムに現地法人を持つ。総従業員数は既に約100人に上る。

富訊金融科技は最初の海外法人として16年に開業し、本社と同様にアプリケーション開発やビッグデータ分析などを主な業務に据える。フィンテック園区ではまず固定席スペースに入居したが、将来的にはオフィスの全面的な移転を見据え、事務所開設に適した独立スペースへの入居も検討しているという。

富訊金融科技の蔡京翰総経理はNNAに対し、「アプリケーション開発においても、ビッグデータ分析においても、大手金融企業が取引先となる。フィンテック園区に入居することで台湾の金融業界での知名度を上げ、コネクションを築いていきたい」と説明。既に台湾の大手金融企業と提携の話が持ち上がっているという。

蔡総経理はまた、「金融業界は取引の安全性が重要なため、どこでも一定の規制を設けられている。フィンテック園区に入居したことで、東京で開発したサービスやコンテンツを台湾に持ち込む際に当局と円滑な意思疎通を図れる」と、台湾での事業を拡大する上でメリットが大きいことを強調した。

将来的には台湾で業績を積んだ上で、中国進出を目指したいとも語った。

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