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【香港】1~9月の上場企業調達が2.7倍に、PwC[金融](2018/10/04)

会計大手プライスウォーターハウスクーパース(PwC)によると、今年1~9月の香港取引所(HKEX)への新規上場による調達額は、前年同期比2.7倍の2,400億HKドル(約3兆4,800億円)に上った。今年は上場企業数、調達額ともに例年より多く、特にメインボードへの上場が目立った。HKEXが議決権種類株式(1株当たりの議決権に差をつけた株式、別名デュアル・クラス・ストック)での上場や、売り上げのないバイオ企業の上場を認めたことで件数が押し上げられたようだ。

1~9月に上場した企業数は46%増の166社で、上場先は99社がメインボードだった。業種別では、小売りや消費品関連、サービスが主だった。

第3四半期(7~9月)の最大IPO案件は、中国本土で携帯電話の基地局を運営する中国鉄塔で、調達額は75億米ドル(約8,540億円)。本土の消費者向けサイト・アプリ運営大手の美団点評も42億米ドルを調達した。

PwCは第4四半期(10~12月)から来年第1四半期(1~3月)にかけても活発な上場が続くとの見通しを示した。今年通年の上場数は過去最多の220社、調達額は最大で3,000億HKドルになるとみている。ただ、世界規模での地政学的リスクや経済の不確定性、利上げ動向、米中の貿易摩擦、英国の欧州連合(EU)離脱などが金融市場に影を落とす恐れがあると指摘した。

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