【フィリピン】食品メーカーのコスト拡大に懸念、商工会[経済](2018/09/12)

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フィリピン商工会議所(PCCI)は11日、マニラ首都圏タギッグ市で会見し、物価上昇による食品加工メーカーの調達コストの拡大に懸念を表明した。砂糖など農産品では、東南アジア他国より高い水準になっていると指摘。政府に対し、食品加工メーカーに砂糖の直接輸入を認めるよう要望を出したと明らかにした。

PCCIのオルティスルイス氏は、物価高が警戒水準にあると指摘した=11日、首都圏タギッグ市(NNA撮影)

PCCIのオルティスルイス氏は、物価高が警戒水準にあると指摘した=11日、首都圏タギッグ市(NNA撮影)

セルジオ・オルティスルイス名誉会頭(フィリピン輸出業者連盟=PHILEXPORT=理事長)は「8月の消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比6.4%と9年半ぶりの高水準となったが、食品・非アルコール飲料が特に高い」と指摘。砂糖や魚、野菜をはじめとする基本的物資の値上がりにより、中小加工メーカーが苦境に立たされていると強調した。

PCCI・農業委員会のロベルト・アモレス委員長は「食品加工メーカーが直接砂糖を輸入することを許可するよう、砂糖統制局(SRA)に訴えている」と指摘。加工メーカーが必要とする砂糖の5割に当たる10万トンの輸入許可を求めている。

フィリピン国内には、砂糖を原料として使うメーカーが4,000~5,000社存在するが、国産砂糖の高騰が問題となっている。アモレス氏は、砂糖の輸入制限を緩和し、国内に5万~6万世帯あるサトウキビ農家に対しては、高付加価値作物への転作を促すべきとの見方を示した。

砂糖輸入の自由化が必要と訴えるPCCIのアモレス氏=11日、首都圏タギッグ市(NNA撮影)

砂糖輸入の自由化が必要と訴えるPCCIのアモレス氏=11日、首都圏タギッグ市(NNA撮影)

アモレス氏によると、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国からの砂糖の輸入関税は5%と低く、規制がなければ、食品加工業者は1キログラム当たり26~28ペソ(約53.8~57.9円)で調達できる。国産価格は60~65ペソと2倍以上になっているという。

同氏は「ASEAN最大の砂糖供給国であるタイは、サトウキビから砂糖精製まで高度なバリューチェーンができている」と指摘。一方で、フィリピンは砂糖精製の工程の効率が悪く、下流産業のコスト高につながっていると説明した。

フィリピン統計庁(PSA)によると、8月のCPIのうち、食品・非アルコール飲料の上昇率は前年同月比8.5%。今年初めに施行された税制改革法(TRAIN)で物品税が引き上げられたたばこを除くと、食品・飲料の上昇率が最も高かった。

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