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【ベトナム】ユニカ、HCM市で中小向け工業団地を完工[製造](2018/08/29)

電動先端工具を製造するユニカホールディングス(東京都千代田区)は28日、ホーチミン市で日系の中小企業専用の工業団地「ビーパン(VieーPan)・テクノパーク」の工事を完了したと発表した。レンタル工場の管理や人事・総務、経理や輸出入の手続きなども請け負うマネジメント機能が付帯することで、中小企業が低コストでベトナムに進出できるよう支援する。

日系の中小企業専用の工業団地「ビーパン・テクノパーク」ではマネジメント機能をつけたレンタル工場のサービスが特徴=ホーチミン市

日系の中小企業専用の工業団地「ビーパン・テクノパーク」ではマネジメント機能をつけたレンタル工場のサービスが特徴=ホーチミン市

ビーパン・テクノパークはホーチミン市や同市輸出加工区・工業団地管理委員会(HEPZA)が協力し、ユニカが2013年に着工した。15年から入居を開始しており、現在は15社が拠点を置く。ヒエップフオック工業団地の敷地内に、当初計画していた13ヘクタールの工事がこのほど完了した。

ビーパン・テクノパークの基本プランは、マネジメント機能付きのレンタル工場への入居。入居企業はビーパンの事業部門の一部となるため、新たに会社を設立する必要がなく、時間とコストを節約して生産を開始できる。

水中ポンプの製造などを手掛ける鶴見製作所(大阪市)は、16年にビーパンに入居。当初、ベトナムでは鋳物を安定的に調達できるのか不安があったため、試験的に生産を開始した。現地法人、鶴見ポンプ・ベトナムの堀内秀紀社長はNNAに「会社を立ち上げれば、人事部門や総務部門も置くことになるが、ビーパンへの入居ではその必要がなく、ほとんどコストをかけずに生産できた」と話す。

ベトナムでの生産に手応えを感じたことで、同社は工場設立を決定。ビーパンに隣接する立地に建物面積1万平方メートルほどの工場が、近く稼働する予定だ。

■プランの切り替えも可能

ビーパン・テクノパーク完工記念の式典に参加するユニカホールディングスの関係者ら=28日、ホーチミン市

ビーパン・テクノパーク完工記念の式典に参加するユニカホールディングスの関係者ら=28日、ホーチミン市

ビーパンでは、レンタル工場への入居のほかに、会社を設立し、自社名義でスペースをレンタルする「サブリース」や、土地の使用権を取得して独自で工場を建設・運営する「用地の分譲」プランもある。サブリースでもマネジメント代行サービスの依頼が可能。レンタル工場への入居後、プランを切り替えることもできる。

マネジメント機能付きのレンタル工場に入居する場合の基本料金は、1平方メートル当たり8米ドル(約890円)。内訳としては、レンタル料金が同5米ドル、マネジメント料金が3米ドル。レンタルの面積は250平方メートル、500平方メートル、1,000平方メートル。それぞれを組み合わせることができるほか、レイアウトの設計も可能という。

ユニカは1997年にホーチミン市に工場を設立し、ベトナム進出を果たした。2008年には工場の新設に伴い、ユニカベトナムを設立している。

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