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【シンガポール】三井物産、カーシェアでウィラーと資本提携[サービス](2018/08/29)

三井物産は27日、シンガポールのカーシェアリング事業でWILLER(ウィラー、大阪市)と資本提携したと発表した。シンガポールで同事業を展開する100%子会社のカークラブが24日付で、WILLERの現地法人を引受先とする第三者割当増資を実施したという。WILLER側の出資額や出資比率などの詳細は明らかにしていない。

WILLERは2005年の創業で、高速バス事業などを展開。ゆったりとした女性向けシートの導入や、バスで地元食材の生産現場を巡りながら車内で料理を楽しむ「レストランバス」などの提供で急成長してきた。ベトナムのタクシー大手マイリン・グループや台湾の中・長距離バス運行大手、国光汽車客運(国光客運)とそれぞれ合弁事業を立ち上げるなど、海外進出も進めている。カークラブはWILLER側から非常勤取締役など2人を受け入れ、同社が持つマーケティングやITのノウハウなどを活用する計画だ。

三井物産とWILLERは、既存のカーシェアリングにとどまらない新たなモビリティー(移動手段)サービスを展開するため、シンガポールでの資本提携を決めた。個人間カーシェアリング、乗り捨て型カーシェアリング、自動運転車の導入などを視野に入れているという。

これに伴い、まずはカークラブで新ITシステムを導入。既存のカーシェアリングサービスの利便性向上のほか、需給状況に応じて料金が変わるダイナミックプライシング制度や、利用の際にポイントを付与する仕組みの導入などを検討する。

こうした施策で、カークラブの会員を現在の約8,000人から19年の早い段階で1万人以上まで増やす方針。さらに22年には2万人への拡大を目指す。

三井物産は10年にカークラブに58%を出資。16年には出資比率を引き上げ、完全子会社化した。

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