【ミャンマー】難民帰還の最優先を強調=スー・チー氏講演[政治](2018/08/22)

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ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相は、西部ラカイン州のイスラム教徒少数民族ロヒンギャの武装勢力と国軍の衝突が発生してから間もなく1年となる21日、訪問中のシンガポールで講演した。「人道的な危機を招いたテロ活動の脅威は今もなおラカイン州に残っている」と述べ、衝突後にバングラデシュに逃れたロヒンギャ難民の帰還を国政の最優先に環境整備などに取り組む姿勢を対外的に発信した。

スー・チー氏は19~22日までのシンガポール公式訪問に合わせ、第43回シンガポール講演会(The 43rd Singapore Lecture)で民主化の状況をテーマに登壇したが、内容はロヒンギャ問題にも及んだ。

シンガポールを公式訪問し、リー・クアンユー公共政策大学院を訪問するスー・チー氏(左から4人目)=20日、シンガポール(情報省提供)

シンガポールを公式訪問し、リー・クアンユー公共政策大学院を訪問するスー・チー氏(左から4人目)=20日、シンガポール(情報省提供)

スー・チー氏は、昨年8月25日に武力衝突が発生して以降、コフィ・アナン元国連事務総長(18年8月18日に死去)が委員長を務めた諮問委員会の勧告に基づき、国連の関与を受け入れ、独立調査委員会を発足させるなど、解決に向けた取り組みを進めてきたと説明。帰還した難民の再定住のために綿密な計画を策定しているとも述べ、昨年11月に難民の帰還に向けて合意したバングラデシュ政府に対して、協力を求めた。講演を通じて「ロヒンギャ」の言葉は使用せず、「バングラデシュに逃れた人々」と表現した。

また、アナン氏に対しては「ミャンマーが批判にさらされた後も、決心を変えずに支援の手を差し伸べてくれた。アナン氏の働きかけは建設的であり、かつ思いやりがあった」と公の場で初めて謝意を述べた。

ミャンマーの民主化については、外国籍の親族を持つ自身が大統領になれないことなどを定めた現在の憲法改正が実現するまでは成し遂げたとはいえないとの考えを改めて強調。「130民族が存在する国で多様性ある国民同士が互いに意見を聞き入れ合うことで、民主化の実現は近づく」と語った。

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