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【台湾】高雄市、戦前のパイン缶工場を観光施設に[観光](2018/08/22)

高雄市大樹区で18日、日本統治時代のパイナップル缶詰工場を活用した観光施設「台湾鳳梨工場」の開業記念式典が開かれた。高雄市政府が、現存する工場の建屋を2年掛けて修復した。同じく日本統治時代に建造された周辺の観光スポット、九曲堂駅や下淡水渓鉄橋と併せて、大樹区の観光業の活性化を狙う。聯合報などが報じた。

施設内では14品種のパイナップルを栽培すると同時に、50枚以上の缶詰向け包装ラベルを展示するほか、パイナップルをテーマにした各種商品を販売。缶詰め体験もできる。

工場は1925年に当時の有力商人がパイナップル缶詰工場として建設。戦後は中国大陸から台湾へ移った中華民国国軍(国府軍)の兵士と家族の住居群である「眷村」として使われ、2004年に歴史的建造物に指定されていた。

式典には高雄市の許立明市長や史哲副市長らが出席。許市長はスピーチで同施設について「ただの博物館ではなく歴史を伝える、農業と文化遺産が結合した模範的な施設だ」と述べた。

台湾のパイナップルの缶詰は日本統治時代に特産品となり、九曲堂駅周辺だけで工場11カ所が建設された。70年代に最盛期を迎え、一時は輸出量世界一を誇ったが、その後は衰退していた。

台湾鳳梨工場の開業記念式典でスピーチする許立明高雄市長=18日、高雄(同市政府提供)

台湾鳳梨工場の開業記念式典でスピーチする許立明高雄市長=18日、高雄(同市政府提供)

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