【ベトナム】製造業展示会、あすまでハノイで開催[製造](2018/08/09)
産業機械など製造業関連の展示会「ベトナム・マニュファクチャリング・エキスポ(VME)2018」が8日、ハノイで開幕した。20カ国・地域の約200ブランドが出展。「第4次産業革命(インダストリー4.0)」をテーマに産業機械やロボットの展示が目立つ。
台湾の機械部品大手、上銀科技(ハイウィン・テクノロジー)は、ピックアッププレースや組み立て、研削・研磨などが可能な6軸多関節ロボットや組み立てロボットアームなどを展示している。
ベトナムでハイウィンの製品を販売するキンヨン・インターナショナル・トレーディングの担当者は、「ベトナムで販売を開始してから3年で、産業用ロボットは現在、5機種取り扱っている」と説明。「顧客の大半はホーチミン市に拠点を置く外資系企業で、半導体や食品メーカーからの引き合いが多い」と説明した上で、製造業が集積する北部の企業や地場企業への販売も拡大していきたいとの考えを示した。
コマツのグループ会社で、タイでプレス・板金機械の販売・サービスを手がけるコマツインダストリーズ(タイ)は、ベトナムの販売代理店となっている機械専門商社マルカキカイ(大阪市)の子会社マルカ・ベトナムと共に出展。日本から輸入販売するコマツの新型サーボプレスとプレスブレーキを展示している。
サーボプレスは、二輪・四輪や農業機械、建設機械、弱電、家電などの分野で使用される。不良品率を下げ、生産性を上げられることに加え、コマツのサーボプレスは、スライドの下死点のばらつきが一定の範囲になるよう補正する「下死点自動補正機能」が付いていることなどが特徴という。
同展示会に初めて出展したというマルカ・ベトナムの安藤幹雄社長は、「ベトナムで事業を始めた当初は、ほぼ全顧客が日系企業だった。日系企業と地場企業を半々にすることを目標としていたが、現在では地場企業が8割近くを占めるようになった」と説明。地場企業は購入する際の決断が速いという。「中国メーカーなどと違い、アフターサービスがしっかりしていることが評価されている。また、機械そのものは高くても、ランニングコストにメリットを見いだす企業が多い」(安藤社長)。
同展示会には、ベトナムや日本、台湾、シンガポール、タイがパビリオンを設置している。あす10日までハノイ市ホアンキエム区のハノイ国際展覧センター(ICE)で開催。開催時間は午前9時~午後5時となっている。