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【マレーシア】日揮、ペトロナスとLNG生産性向上事業[資源](2018/08/07)

日揮(横浜市)は6日、マレーシアの国営石油ペトロナスの100%子会社ペトロナス・リサーチと空冷式液化天然ガス(LNG)プラントの生産性向上に関する協業に合意したと発表した。

1980年代以降に計画・建設されたLNGプラントの多くは熱交換器から生じる排熱を大気中に放熱する空冷式を採用しているが、熱交換器からの高温の排気が吸気側に吸い込まれる「高温排気の再循環(HAR)」により冷却能力が低下し、運転の不安定化や生産性の低下を招いている。

日揮は2008年にHARの専門チームを立ち上げ、影響を最小限にとどめたプラントの設計や建設、設備の配置を請け負う「エアライズ・LNGサービス」を手掛けている。既に10件以上の実績を持つ。

日揮の広報担当者はNNAに対し、「海外でエアライズ・LNGサービスを提供するのはマレーシアが初めてとなる」と語った。世界各地でLNGプラントを運営するペトロナスのプラントに対し、「まずはサービスを納入するための実証実験をマレーシア国内で実施する」(広報担当者)。

18年中にペトロナスのプラント1カ所で行い、実績を積んだ後、同社の他のプラントや他社への売り込みを目指す方針。日揮はエアライズ・LNGサービスを通じて、年産能力が400万~500万トンのプラントであれば、1%前後の増産につながるとみている。

将来的には、人工知能(AI)や「モノのインターネット(IoT)」を活用したHAR予測システムを構築する計画だという。

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