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【台湾】中油、ガソリン価格を年末まで据え置き[資源](2018/10/09)

石油元売り台湾最大手の台湾中油(中油)は7日、ガソリン価格の上昇が物価上昇に結びつくリスクを回避するため、ガソリンの値上げを年末まで行わない方針を発表した。8日付工商時報が伝えた。

ガソリン価格は、10月8日時点の◇オクタン価98の無鉛ガソリンはリッター当たり33.5台湾元(約124円)◇95無鉛ガソリンは同31.5元◇92無鉛ガソリンは同30元◇軽油は同28.2元――を上限とする。価格が上限を超えた場合は中油が全て負担するが、原油価格が下落した場合は引き下げる。

中油によると、米国が核開発をめぐるイランとの対立を受け、イランからの原油輸入を停止するよう各国に求める中、石油輸出国機構(OPEC)加盟国が原油の増産を見送ったことで、市場では原油の供給不足を予測する動きが加速。原油価格は8月20日の1バレル=70.61米ドル(約8,000円)から10月5日時点では同83.72米ドルまで高騰した。これに連動して台湾のガソリン価格もこの4年来で最高値を更新していた。

同社は、ガソリン価格の高騰で、運輸業など各事業者の運営コストが上昇し続ければ、物価上昇圧力も強まるとみて、ガソリン価格を据え置くことを決めた。

中油の黄仁弘・副総経理によると、今週の上げ幅から試算した中油の負担額は約3億元に上る見通し。一部では、11月に控える統一地方選に向けたパフォーマンスだとの声も上がっているが、中油は「政治とは無関係」と強調した。

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