【インドネシア】チカラン日本人学校が着工、19年4月開校[社会](2018/08/02)
インドネシアのジャカルタ日本人学校(JJS)を運営する、ジャカルタ日本人学校維持会は1日、西ジャワ州ブカシ県チカランに新設を計画している日本人学校(小中学校)の建設工事を開始したと発表した。2019年4月に開校する予定で、最大で約400人の生徒を受け入れる。
新設する日本人学校の正式名称は「ジャカルタ日本人学校 チカラン校(JJSC)」。インドネシア政府から7月20日付で認可を取得した。
建設地はチカランの複合開発都市デルタマス・シティ。敷地面積は4ヘクタールで、鉄筋コンクリート2階建ての校舎や体育館を建設する。延べ床面積は7,000平方メートル。デルタマス・シティを開発・運営するプラデルタ・レスタリ(双日とインドネシアの不動産大手シナールマス・ランドが出資)がジャカルタ日本人学校維持会に土地建物を賃貸する。バンテン州南タンゲランのジャカルタ日本人学校の建設も手掛けた、大林組グループが設計施工を手掛ける。完工は19年7月の予定。
JJSCは、ジャカルタ日本人学校の分校と位置づけられ、設備やカリキュラム、学費をJJSと同等とする。今後は、設立・運営資金用の寄付金を募り、生徒の募集を進めるのと並行して、教育・運営体制の整備を進めていく。年内に日本の文部科学省からも認可を取得する。
初年度は、小中学生合わせて約60人の入学受け入れを見込んでいる。3年後に170人、10年後には400人に増えると見て、校舎増築も視野に入れている。
ブカシ県やカラワン県周辺の工業団地では、インドネシアの日系企業の半数となる約900社が進出している。子どもを持つ日本人駐在員の多くは、JJSに近いジャカルタに住まざるを得ず、首都圏東部までの長時間出勤に悩まされている。日本人居住者の増加とともに、家族帯同の駐在員も住めるような環境整備が望まれていた。ジャカルタ・ジャパン・クラブ(JJC)などの有志メンバーで構成する設立準備委員会の阿部栄一委員長(エプソン現法社長)は「首都圏東部に日本人学校を設立することは、子どもを持つ日本人にとって切実な願いだった」と述べ、19年4月の開校に向けて引き続き準備を進めると説明した。