【フィリピン】3Dプリンターで義足、日本企業が実証実験[製造](2018/07/26)

3Dプリント技術により義肢装具を開発するスタートアップ企業インスタリム(東京都世田谷区)はこのほど、フィリピンで3Dプリント義足の製品化に向けた実証実験を開始した。実験終了後に現地法人を設立し、来年から3Dプリント技術による低価格な義足の量産化を目指す。

実証実験は、フィリピン大学総合病院(UP―PGH)などと共同で患者50人を対象に、マニラ首都圏で今月から約半年間の予定で行う。製品化に向け、安全性などを最終検証する。日本貿易振興機構(ジェトロ)の「日ASEAN新産業創出実証事業(事業化可能性検証事業)」に採択され、2,200万円の支援を受ける。

終了後は同社初の海外法人を設立し、2019年2月をめどに首都圏で事業を開始する計画。インスタリムの徳島泰(ゆたか)代表はNNAに対し、「まずは2~3台の3Dプリンターで製作を始め、19年度から年間1,000本の義足を製造していきたい」と話した。義肢装具士らが病院を回り取得したデータを製作所に送ることで、短期間で量産が可能となる。

従来の義足は1本当たり30万~100万円で、製作には2~3週間かかる。同社が製作する義足は1本当たり3万~5万円を予定。独自に開発した3Dプリンターで12~15時間ほどで義足を造形し、問診から1日で引き渡しができる。

徳島氏によれば、フィリピンの義足利用者は約5万人なのに対し、障害や足の切断、糖尿病で義足を必要とする人の数は約118万人。市場は100億円規模と推計する。

徳島氏は、12年に国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊として、フィリピンで初めて3Dプリンターなど最新のデジタル工作機器を備えた市民工房「ファブラボ」をボホール島に設立。ラボで義足を試作したことが会社設立のきっかけになったという。

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