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【フィリピン】1ドル=53ペソ超え、12年ぶり安値[金融](2018/06/14)

13日のペソ相場は4日続落した。政府公式レートの終値は、前営業日比0.28ペソ安の1米ドル=53.230ペソとなり、2006年6月30日につけた1米ドル=53.110ペソ以来、約12年ぶりのペソ安水準に下落した。4月の貿易統計で貿易赤字が今年最大となったことや、5月の外貨準備高が14年11月以来の低水準となったことなどが嫌気され、終値は節目の1米ドル=53ペソを超えた。年末までに54ペソ台までペソ安が進行するとの見方もある。

13日のペソ・米ドル相場は、1米ドル=53.000ペソで取引が開始。一時、1米ドル=53.260ペソまで下落した。

地元メディアGMAネットワークによると、商業銀行最大手BDOユニバンクのチーフ・マーケット・ストラテジスト、ジョナス・ラベラス氏は、米国の利上げ観測や、フィリピンの貿易赤字の拡大でペソが売られたと指摘した。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果はフィリピン時間のきょう14日早朝に発表となる。市場関係者の多くは、追加利上げする可能性が高いと予想している。

ペソ安はフィリピン人海外出稼ぎ労働者(OFW)からの送金で生活する家族、輸出業者にはメリットがあるが、地元メディアABS―CBNは、「年初からのインフレで、ペソ安のメリットが相殺されている」と話すOFWの家族の声を報じた。

■年末に1ドル=54ペソも

シンガポールの金融最大手DBSグループ・ホールディングス傘下のDBS銀行は、現時点で2015、16年の1年間での落ち込みを上回るペースでペソ安が進行しており、前年同日と比較して5.8%下落していると指摘。貿易赤字の拡大や米利上げで、年末までに54ペソ台までペソ安が進行すると予想した。

■株価、7600台に下落

13日のフィリピン証券取引所株価指数(PSEi)は反落した。終値は前営業日比168.32ポイント(2.17%)安の7,602.98ポイントだった。

<株・為替>6月13日

▼ペソ相場:1米ドル=53.230ペソ

前営業日比:↓0.280ペソ

▼株価指数:7,602.98ポイント

前営業日比:↓168.32ポイント

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