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【シンガポール】トヨタ、配車グラブに10億米ドル出資[車両](2018/06/14)

トヨタ自動車は13日、配車アプリの開発・運営を手掛けるシンガポールのグラブに10億米ドル(約1,100億円)を出資すると発表した。

東南アジアの「MaaS(マース、移動手段のサービス化)」事業で協業を強化したい考え。自動車メーカーによる配車サービス会社への出資では過去最大規模という。

出資に伴い、グラブの運転手向けレンタカーの「コネクテッドカー(つながる車)」化や、運転手を対象にした金融、保険、保守サービスなどを東南アジア全域に拡大する。また、トヨタからグラブに取締役と執行役員を1人ずつ派遣し、意思決定の迅速化を図る。

トヨタとグラブは昨年8月に協業を開始。トヨタは、グラブのレンタカー100台に搭載した車両用通信端末「トランスログ」を通じて走行データを収集し、同社向けにコネクテッドカー・サービスの開発を進めてきた。走行データの収集には、トヨタの車両情報管理システム「モビリティー・サービス・プラットフォーム(MSPF)」を活用している。シンガポールでは、グラブのレンタカー全車両に対し、現地の保険会社を通じて、走行データ連動型の自動車保険(テレマティクス保険)の提供も行っている。

今回の出資を通じ、両社はこれまで開発してきたサービスを東南アジア全域で本格普及させるとともに、新しいモビリティーサービスやMaaS車両の開発も検討する。

グラブは、東南アジア8カ国217都市でライドシェア(相乗り)やタクシー配車、レンタカーサービス、オンデマンド輸送などを展開。3月には、競合の米ウーバー・テクノロジーズの東南アジア事業を取得しており、域内で圧倒的なシェアを誇る。

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