【香港】本土との往来正常化、接種率7割が条件か[社会](2021/07/16)
香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は15日、懸案となっている中国本土との往来正常化について、新型コロナウイルスのワクチン接種率が香港側で7割に達することが実現への一つの目安になるとの認識を示した。現在の接種率に照らすと、隔離なしでの往来再開は当面難しいことになる。
立法会(議会)で議員からの質問に答えた。林鄭氏は、香港のワクチン接種率が現状は4割程度にとどまっていることを指摘。「(本土側との交渉において)有利な状況とは言えない。70%まで引き上げられれば、往来再開の基礎になる」と述べた。同条件が中国中央政府から提示されたものかどうかは明らかにしなかった。
林鄭氏は本土との往来正常化を巡って今月12日、中央政府から求められていた「報告」を提出したと表明。「どのような形になるにしても、(隔離なしで本土を訪問するためには)新型コロナウイルスのワクチンを打たなければならない」と述べたが、接種率には言及していなかった。