【ベトナム】ザロ運営のVNG、今年は赤字に転落か[IT](2021/07/08)
ベトナムでオンラインゲーム開発や会員制交流サイト(SNS)「Zalo(ザロ)」運営を手掛けるIT大手VNGコーポレーションが発表した業績見通しによると、最終損益は昨年の1,940億ドン(約840万米ドル、約9億3,000万円)の黒字から、今年は6,190億ドンの赤字に転落する見通しだ。売上高は前年比26%増の7兆6,090億ドンを見込む。6日付VNエクスプレスが報じた。
VNGは電子決済、人工知能(AI)、クラウドなど次世代技術分野を中心とした事業多角化を推進しており、このうち電子決済分野が、赤字の主な原因とみられている。
ベトナムでは電子決済市場の会員獲得競争が激しく、大手各社が巨額赤字に陥っている。VNGが60%を出資する電子財布「ZaloPay(ザロペイ)」運営のジオンも昨年、6,660億ドン超の損失を計上した。ザロペイを日常的に利用する毎月のアクティブユーザー数は昨年、前年比で4倍になったという。
VNGは現在、全株の20%近くに当たる710万株超の自社株を保有している。今年第3四半期(7~9月)または第4四半期(10~12月)にこれら全てを、国内投資家向けに売却する計画だ。
ESOP(従業員自社株保有制度)では、今年は従業員向けに約41万5,000株を発行する。このうち8万8,500株は1株2万ドン、残りは同3万ドンで分配する。