【シンガポール】医療機器の米サイティバ、研究所を開設[製造](2021/06/09)
バイオ医療・生命科学関連機器を手掛ける米サイティバ(旧GEヘルスケア・ライフ・サイエンシズ)は8日、シンガポールに「体験・学習研究所」を開設すると発表した。同国のバイオ製薬業界の研究開発(R&D)や人材育成を支援する。
研究所には最先端の開発機材や研究資材、デジタル技術を導入し、研修機会や研究者・バイオ製造業者向けのノウハウなどを提供していく。アイデアの交換や最新技術を体験する場としても活用してもらう。年内に、70種類の研修プログラムを実施する計画だ。
米市場調査会社GMDリサーチによると、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で、東南アジアの製薬製造需要は急速に拡大。今後6年で年平均12.8%拡大する見通しだ。
サイティバはこうした需要を取り込むため、2020年9月から世界全体で5億米ドル(約547億円)を投資し、増産体制の構築、デジタル化、自動化を推進している。今回のシンガポールでの研究所新設もその一環。既存の製造拠点や物流施設と合わせ、アジア太平洋地域のハブとする考えだ。
同社は米ゼネラル・エレクトリック(GE)のバイオ医療事業部門だったが、20年4月にライフサイエンス・医療機器大手の米ダナハー・コーポレーションに買収され、ブランド名を「サイティバ」に変更していた。