【香港】感染リスクアプリ、接種証明の保存が可能に[社会](2021/06/01)
香港政府は5月31日、現在導入している新型コロナウイルス感染リスク通知アプリ「安心出行(リーブホームセーフ)」に、コロナワクチン接種済みと示す電子接種証明書を保存できる機能を、新たに搭載すると正式に発表した。週内にも運用を始める。市民の利便性向上が狙い。薛永恒(アルフレッド・シット)創新・科技局長が同日の記者会見で明らかにした。官営メディアのRTHKなどが伝えた。
今後は紙の接種証明書を持ち歩いたり、電子接種証明書をその都度ダウンロードしたりする手間が省けるようになるという。
薛氏はまた、米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」を利用している市民が、同社の基本ソフト(OS)「iOS」のアプリ「アップルウォレット」に電子接種証明書を保管し、クレジットカードや搭乗券などと1つにまとめて管理できるようにすると表明した。近く実施する方針。
薛氏は先に、フェイスブックの同局公式ページで、新機能導入などの方針を示していた。米グーグルのOS「アンドロイド」のウォレットサービスでも同様の機能を提供できるかどうかについては「協議中」としている。
感染リスク通知アプリは昨年11月に運用を開始。薛氏によると、5月30日時点でダウンロード数は439万件に達しており、香港の全人口(約750万人)の約6割が利用している計算になる。
同アプリは当初ダウンロード数が伸び悩んだが、「政府が今年4月末に、ワクチン接種を前提に一定の条件下で規制を緩和する取り組み『ワクチンバブル』を実施してから、ダウンロード数が増えた」(薛氏)という。