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【ミャンマー】ペニンシュラ、ヤンゴンの開発を1年中断[建設](2021/05/26)

香港のホテル運営大手、香港上海大酒店(ホンコン・アンド・シャンハイ・ホテルズ)は25日までに、ミャンマー最大都市ヤンゴンで開発中のザ・ペニンシュラについて、この先1年、事業を中止すると明らかにした。

ペニンシュラ・ヤンゴンを含む大型開発「ヨマ・セントラル」の現場=4月、ヤンゴン(NNA)

ペニンシュラ・ヤンゴンを含む大型開発「ヨマ・セントラル」の現場=4月、ヤンゴン(NNA)

2月に発生した軍事クーデター後、経済的な混乱が続いているため。同社は「状況が落ち着き次第、事業を再開したい」と表明、長期的な事業継続のコミットメントは変わらないと説明している。

香港上海大酒店は、ヤンゴン中心部の約10エーカー(約4万平方メートル)を活用した開発事業「ヨマ・セントラル」の中核施設として、敷地内にあるミャンマー国鉄(MR)旧本社ビルを改装したホテルやサービスアパートを「ペニンシュラ」ブランドで建設。2017年2月に着工し、当初は21年までに完成させる計画を明らかにしていた。

ヨマ・セントラルは、ミャンマーの地場財閥ヨマ・グループが主導し、三菱商事と三菱地所、国際金融公社(IFC)とアジア開発銀行(ADB)も出資。総投資額は7億米ドル(約762億円)を超える。建設は、大成建設とフランスの建設大手ブイグの子会社による合弁会社「BTJV・ミャンマー」が手掛ける。

香港上海大酒店は、新型コロナウイルス感染症の影響による傘下ホテルの一時休業で、3月に発表した2020年12月期連結決算が、純損益19億4,000万HKドル(約272億5,000万円)の赤字に転落した。

ヨマ・グループの持ち株会社ヨマ・ストラテジック・ホールディングスが先ごろシンガポール取引所(SGX)に公表した、2020年3月までの6カ月間の連結決算は、新型コロナとクーデターで車両、飲食の両事業が打撃を受け、1,992万米ドルの赤字。不動産事業はペニンシュラなどの先行販売による利益を計上したが、次期以降は損失が反映されるとみられる。

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