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【インド】ムコール症、西部と南部の2州が流行宣言[医薬](2021/05/21)

インドで、新型コロナウイルスから回復した人や回復期にある人を中心に、真菌感染症「ムコール症」の患者が増加している。西部ラジャスタン州政府が19日、南部テランガナ州政府が20日にそれぞれ、流行を宣言した。ライブミント(電子版)などが伝えた。

ラジャスタンではムコール症患者が100人に達している。患者の増加に伴い、ジャイプールの病院には専門病棟が設けられた。テランガナ州政府は州内の全医療施設に対して、全てのムコール症の感染例と感染疑い例を報告するよう義務づけた。

ムコール症は北部デリーや西部グジャラート州、マハラシュトラ州、北部ウッタラカンド州、ウッタルプラデシュ州などでも症例が増加。南部カルナタカ州やアンドラプラデシュ州、北部ハリヤナ州などでも感染が確認されているという。

ムコール症は、真菌胞子を吸い込むことで発症するほか、皮膚の傷からも体内に侵入する。目や肺、脳にも影響が出ることがある。

保健・家族福祉省によると、新型コロナへの感染による免疫低下や新型コロナ治療で使用されるステロイド系抗炎症薬による免疫抑制が発症の原因に挙げられる。また、新型コロナ患者への酸素投与時に利用する加湿器も感染リスクを高めている。糖尿病を患っている人は、ムコール症の感染リスクも高い。

ラジャスタン州の保健当局は、ムコール症の治療薬2,500バイアル(注射剤を入れる容器)の購入を決めている。

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