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【インド】アダニ、ソフトバンクの再エネ子会社を買収[公益](2021/05/20)

インドの複合企業(コングロマリット)アダニ・グループの再生可能エネルギー部門アダニ・グリーン・エナジー(AGEL)は19日、ソフトバンクグループの同業SBエナジー・ホールディングス(SBエナジー・インディア)を買収すると発表した。ソフトバンクグループはインドの再エネ事業から撤退する。

SBエナジー・インディアはソフトバンクグループが80%、インドの複合企業(コングロマリット)バルティ・グループが20%を出資する合弁会社。アダニは両グループとSBエナジー・インディアの100%の株式取得で合意した。企業評価額は35億米ドル(約3,817億円)。買収額は非開示だが、アダニは「インドの再エネ部門で最大の買収」としている。取引は2021年8月までに完了する予定。

SBエナジー・インディアはインドの4州に出力計495万4,000キロワットの再エネ資産を保有する。内訳は、太陽光発電が84%(418万キロワット)と大部分を占める。このほか、風力と太陽光を組み合わせた複合型が9%(45万キロワット)、風力発電が7%(32万4,000キロワット)。495万4,000キロワットのうち140万キロワットの太陽光発電は運用段階にある。残りの355万4,000キロワットは建設中だが、全ての事業でインド太陽エネルギー公社(SECI)などと25年間の電力販売契約(PPA)を締結済み。

買収により、アダニの再エネ発電の総出力は24.3ギガワット(1ギガワット=100万キロワット)に拡大した。同社が掲げてきた25年までに総出力を25ギガワットに引き上げる目標の達成が4年早まる見通しだ。

ソフトバンクの広報室によるとSBエナジー・インディアはインド事業のみを手掛け、国外には再エネ資産を保有していない。ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は声明で「SBエナジー・インディアの成長を次の段階に押し上げるため、売却の適切な時期と判断した」とコメントした。

SBエナジー・インディアは15年設立。20/21年度(20年4月~21年3月)の連結売上高は前年度比47.7%増の101億5,000万ルピー(約151億円)だった。払込資本金は543億9,000万ルピー。

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