【中国】１回接種のみのワクチン、各地で接種開始［医薬］（2021/05/20）

中国各地で、康希諾生物（カンシノ・バイオロジクス）が開発した１回の接種で済む新型コロナウイルスワクチンの接種が始まっている。ワクチンの接種ペースが今後さらに加速しそうだ。中央人民広播電台（ＣＮＲ）傘下のニュースサイト央広網が18日伝えた。

既に北京や上海、天津、浙江、河南、安徽など各地で接種が始まった。

カンシノのワクチンは遺伝子の運び役にアデノウイルスを用いるウイルスベクターワクチン。中国人民解放軍の軍事医学研究院と共同で開発した。カンシノが発表した最終臨床試験（治験）の中間結果によると、１回の接種で４週間後に発症を防ぐ効果は65.28％、重症化を防ぐ効果は90.07％という。２月に中国国家薬品監督管理局に承認された。

同ワクチンの年産能力は将来的に少なくとも４億回分を超える見通し。

国家衛生健康委員会によると、不活化ワクチンは２回の接種、組み換えタンパクワクチンは３回の接種が必要なのに対し、ウイルスベクターワクチンは１回の接種で済むという。同ワクチンは18歳以上への接種が推奨されている。