【香港】中小企業の景況感改善、2年ぶり高水準[経済](2021/05/03)
香港政府系の産業支援機関、香港生産力促進局(HKPC)が4月29日発表した2021年第2四半期(4~6月)の「スタンダード・チャータード香港中小企業ビジネス先行指数」の総合指数は42.2となり、前期から9.8ポイント改善した。2年ぶりの高水準。新型コロナウイルスワクチンの接種が進んでいることや、感染防止策緩和を企業が好感しているとみられる。
総合指数を構成する5項目を見ると、「採用意欲」「投資意欲」「営業状況」「利益実績」「グローバル経済」の各指数がそろって改善した。このうちグローバル経済は23.7ポイント改善して43.6となり、項目別で最大の伸びを示した。営業状況は15.7ポイント改善して38.1に、利益実績は13.6ポイント改善して33.8となった。
業種別では、3大業種である「貿易・卸売り」「製造」「小売り」の指数が軒並み改善。その他業種では、「情報・通信」が楽観と悲観の節目となる50を上回った。
来期売上高の見通しについては、「増加または横ばい」と答えた企業が全体の62%に上った。比率は前期から25ポイント拡大。利益見通しが「増加または横ばい」と回答した企業も、21ポイント拡大して55%に達した。
調査は3月、香港域内の中小企業805社を対象に実施した。