【インドネシア】車載電池の持ち株会社、株主間協定締結[車両](2021/03/29)
インドネシアの国営企業省は26日、国営企業4社が車載用電池製造の持ち株会社、インドネシア・バッテリー・コーポレーション(IBC)の設立に関する株主間協定を締結したと発表した。民間企業と提携しながら原料となるニッケル鉱石の採掘から電池のリサイクルまで、国内でサプライチェーン(調達・供給網)を構築する。2022~23年に車載電池の生産開始を目指す。
4社は16日に株主間協定を締結した。国営鉱業持ち株会社MIND ID(マイニング・インダストリ・インドネシア)、石油プルタミナ、鉱山アネカ・タンバン(アンタム)、電力PLNの4社で、それぞれ25%を出資する。
地元メディアによると、30年までに年産能力を140ギガワット時に拡大し、うち50ギガワット時分の製品を輸出する計画。IBCは段階的に170億米ドル(約1兆9,000億円)を投じる。同年までに国内の電気自動車(EV)は200万台、電動バイクは1,000万台以上になると予測している。
エリック・トヒル国営企業相によると、既に韓国の化学大手、LG化学と中国の車載充電池大手、寧徳時代新能源科技(CATL)がIBCと協業する意向を示している。投資額はそれぞれ130億~170億米ドルと、50億米ドルに上る見込み。
また、エリック国営企業相はルトフィ貿易相、ルフット調整相(経済担当)とともに4月中旬に訪米するほか、日本企業とも提携について話し合う予定だ。政府はこれまで、エネルギー貯蔵装置(ESS)の設立などについて米EV大手テスラと協議を進めてきた。